スルガ銀行 (8358)の今後の株価は?一部業務停止が倒産のきっかけになるのか

スルガ銀行 (8358)の今後の株価は?一部業務停止が倒産のきっかけになるのか



スルガ銀行 (8358)の株価が大暴落中…今が株価の底値で買い時か?

インカムゲイン重視で日米優良銘柄の積立投資を実行中の管理人のクロノです。
配当以外には株主優待も好きなので優待銘柄の長期保有やクロス取引などもしています!

日本株式の短期~スイングトレードは最近ではあまり手を出さなくなりました。
短期では株価は必ずしも業績や指標による割安感を反映しないため、運に頼った投資になってしまうからです…。

 

銀行銘柄は業界の成長性に乏しいため全体的にPERが低い銘柄が多く割安に感じます。
また配当をそれなりに出す企業が多く、3%程度の配当利回りの銘柄もゴロゴロあるので中々魅力的です。

 

今回は「かぼちゃの馬車の事件」をきっかけに株価が大暴落中のスルガ銀行の株価について考えました。
下記のような疑問をお持ちの方はぜひご覧ください(^^)

 

「スルガ銀行の株価が下がっているらしいがどれくらい割安なの?」
「マネーゲーム化しているけど長期で買うなら個人投資家も投資する価値がある?」

 

 

スルガ銀行 (8358)の株価は昨年の五分の一。指標や利回りを確認!

PER・PBRから株価の割安感を考察

きっかけは女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営するスマートデイズの経営破たんでした。
かぼちゃの馬車の購入者への融資資料改ざんなど、スルガ銀行の杜撰な融資姿勢に批判が集まりました。

私には影響のない事件と思って傍観者だったのですが、驚いたことにソーシャルレンディングで影響がありました…。
SBIソーシャルレンディングの投資先がスマートデイズ関係者が運営する会社だったようです。
何につながりがあるか分からない世の中ですね…詳細は下記記事でご覧ください。

関連記事>>>
SBIソーシャルレンディングの遅延案件の貸付先と担保不動産の情報がありました

 

さらには国内銀行では2013年のみずほ銀行以来、5年ぶりとなる一部業務停止がスルガ銀行に下りました。
一部業務停止命令の内容は不動産投資向けの新規融資を6カ月間禁じる旨でした。

 

ニュース等で大きく報道されているため投資家以外にもスルガ銀行の株価の大暴落は知れ渡っています。
全ての情報が全員に正しく共有・理解されていれば今の株価は正当な評価でしょう。
しかし現実には様々な思惑や投機マネーが入り込むため株価は複雑に動きます。

 

大暴落したスルガ銀行の株価はすでに業績を反映した正しい株価なのでしょうか?
それとも悲観した投資家による投げ売りで必要以上に下げているのでしょうか。

 

それではスルガ銀行の株価の変遷についてチャートを見てみましょう。
昨年は2500円前後だった株価が一時は500円近くまで下落…なんと五分の一です!

 

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参照:SBI証券 スルガ銀行株価チャートより

 

9月には500円を下回る場面もありましたが現在では600円程度まで値を戻しています。
さすがに500円台は株価が安すぎると判断しての新規参入でしょうか。

 

さて、五分の一にまで大暴落したスルガ銀行の株価は本当にお買い得なのでしょうか?
現在の株価に基づいて今期の予想PERと実績PBRから考察してみましょう。

PERもPBRも値が小さい程、割安であることを示す指標になります。
業種間での値が大きくことなるため、今回は同業他社の銀行大手と比較します。

スルガ銀行と大手銀行のPERおよびPBRの比較

スルガ銀行 (8358):予想PER 8.78倍 実績PBR 0.41倍
みずほフィナンシャルグループ (8411):予想PER 8.88倍 実績PBR 0.56倍
三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306):予想PER 11.27倍 実績PBR 0.6倍
三井住友フィナンシャルグループ (8316):予想PER 9.41倍 実績PBR 0.64倍

 

なんと!株価が大暴落してやっと他の大手銀行と同じ程度のPERです!
PBRに関しては若干他行より低めですが大差はありません。

スルガ銀行はこれまで地銀の中でも飛びぬけた収益性の高さと成長で今後が期待されていた企業でした。
そのため将来の成長(EPS増加)を見込んで銀行業では珍しくPERが高めの銘柄だったのです。

それが今回の問題を発端に将来の成長性を悲観した投資家が投げ売りしたため業界標準の株価となったのです。
もちろん事件をきっかけに業績の悪化により収益低下(EPS低下)が低下したことも原因です。

1年前の株価から五分の一になってそろそろ買い得かな?と思っても指標的にはそうではありません。
また2500円程度に値を戻すだろうと飛びつくのは危険です。

 

配当利回りから長期投資に向いているか考察

つづいて配当利回りについて他行との比較を見てましょう。
今期の予想配当と現在の株価から予想配当利回りを算出しています。

スルガ銀行と大手銀行の配当利回りと配当性向の比較

スルガ銀行 (8358):3.46% 配当性向 30.4%
みずほフィナンシャルグループ (8411):3.75% 配当性向 31.4%
三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306):2.73% 配当性向 26.4%
三井住友フィナンシャルグループ (8316):3.60% 配当性向 29.1%

一見するとスルガ銀行の3.46%は今の日本株の中では魅了的な配当利回りです。
しかし他行と比べるとそれほど利回りに大きな差がないのが良く分かります。

 

幸いなことに現時点では配当性向は他行とそれほど大差ありません。
すぐにタコ足配当になり、減配するリスクが特段高いようには思いません。

融資問題が一区切りついて現在程度の収益が今後も継続すると考えれば魅力的な配当利回りです。
しかし今後も融資問題が尾を引き業績のさらなる悪化が続けば減配も避けれません。

今回の一部業務停止命令後に大きな事件が続かなければ業績悪化も下げ止まるでしょうか?

 

今後の業績予想と管理人の投資スタンス

これまでスルガ銀行の株価は高収益・高成長で銀行業の中でも比較的割高感がありました。
現在はその期待されていた分の株価が下落して、通常の銀行業の株価となっています。

したがって私はスルガ銀行の株価を高くも安くもない、中立として考えています。
今後スルガ銀行の株価が上昇するか、下落するかはある程度業績に沿って動くと考えています。

今のところ2019年3月期は第1四半期の決算情報までしか公表されておりません。
通期予想に関しては修正の可能性があると明記されており、今後も安心して保有しづづけるのは難しい株です。

 

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参照:スルガ銀行 2019年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

しかし今回の業務停止処分程度であれば業績への影響はそれほど大きくないと予想します。
スルガ銀行くらいの規模の地銀がすぐに倒産することはないと思います。

諸問題を乗り越えて以前の高収益に戻り、再度EPSが100円を超えてくると予想すれば割安株です。
しかしスルガ銀行の高成長の裏には個人投資家への無理な融資が貢献していたことは疑いの余地がありません。
一部業務停止処分が明けて不動産投資用の融資が可能になってもそれほど利用者いないでしょう。

 

したがって急激な業績回復はほとんど期待できず、利回りの維持も疑問があります。
私が投資するなら銀行業に限定されたとしても他行を選びます。

実際NISAで数年前に購入した銀行株が放置されています…。
株価はほとんど変化ありませんが、無課税で配当が入り続けているので結構おいしいです(^^)

 

またFinTechで今後の収益の悪化が懸念される銀行に集中投資するなら、インデックス投信の方がオススメです。
大手銀行は生き残りをかけてFinTech適応に向けてなりふり構わず手段をこうじるかもしれません。
スルガ銀行を含めて地銀には厳しい時代になるではないでしょうか?

金融セクターに投資資金を集中投資する前にFinTechの影響について一読しておくのをオススメします。

 

スルガ銀行株はサラリーマン投資家が仕事の合間に投資する銘柄としては難度が高いと思います。
高配当を狙うなら米国高配当株で積立投資する方がはかるにオススメです。

 

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